2010年 03月 08日
ナイジェリア(アフリカ)渡航
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ナイジェリアはラゴスの“Bar Beach”。
ラゴスは治安が悪い上に、ご飯もおいしくないところですが、「もう一生行かないだろうな…」と思うと、なぜか胸がキュンとしてしまいます。
★一見、平和そうなこのビーチでさえ、「一人で散歩に行きたい」と言ったら、現地旅行会社の人から、「By yourself? By yourself?」を繰り返され、「Only 10 minutes だよ」と言っても許してもらえず、「後で連れて行ってやるから、おとなしく待っててくれー」と懇願されたのでした~。(^_^;
※職もなく、社会に不満を募らせた若者たちが、群れをなして、襲ってくることがあるそうです。(現地人が襲われるなら、肌の色が明らかに違う観光客は、かっこうの獲物でしょうなぁ。)
ナイジェリア(アフリカ)渡航は、色々と面倒なことや、治安の問題などがありますが、自分がいざ渡航に直面してみると、なかなか思うような情報(特に日本語による情報)には、ありつけず、苦労したので、これから行かれる方、あるいは、自分がアフリカを再訪する際のために、情報を載せておきまふ。(2009年10月時点でのラゴスに関する情報ですが、アフリカ全体に共通している事柄もあり。)
【1】予防接種
【2】旅行会社・ガイド
【3】ホテル
【4】蚊よけ
【5】英文在職証明書
【6】Murtala Muhammed International Airport(ラゴス・国際空港)
【7】現地の交通手段
【8】両替
【9】街歩き
【10】水
【11】食事
【12】停電
【13】街の風景
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【1】予防接種
渡航の3ヶ月前には、「いつごろ、何の接種を受けるか」、軽く検討しておいた方が良いと思います。1ヶ月を切ってしまうと、スケジュール調整がうまく行かなかった場合、慌てることになってしまうので…。
特に、「黄熱」は、受けられる場所や曜日が限定されているので、必ず早めにご確認を。
【2】旅行会社・ガイド
ガイドや空港の送迎を頼んだのは、「道祖神」という会社。
治安の良くないところへの旅行に対する考え方が、自分と同じ方向性だったこともあり、一番ハナシが早かったんで。
ちなみに、道祖神が現地手配を依頼したのは、Jemi-alade tours という会社。
http://www.jemialadetours.com/
ラゴスは、観光客が一人であちこち出掛けられるほど、公共の交通手段も整っていませんし、「お金で安全が買える」と諦めて、ガイドは雇った方が良いと思います。(現地人と一緒にいるだけで、相当な護身になります。)
※Jemi-alade tours は、社長のLadi氏をはじめ、「お金を払った分は、ちゃんと働いてくれるかな」という印象です。(アフリカの旅行会社について一般的に言われがちな、「いい加減」とか「信用しちゃいけない」という感じはありません。ただ、時間に関しては、渋滞もあり、約束した時間に遅刻しますけど。笑)
【3】ホテル
今回、利用したホテルは、ヴィクトリア島にあるHotel Island Heights です。
http://www.heightshotels.com/
警備員が常駐しており(といっても、きちんと教育された警備員じゃないでしょうけどね)、建物は厚い鉄の門扉に閉ざされ、開閉はいちいち警備員が確認した上で行なうので、不審者が入れそうな感じはありません。
ただ、警備員は建物内にいるので、外出から戻った際、車なら外でクラクションを鳴せば開けてくれますが、徒歩で一人で出かけた場合に開けてもらえるかどうかわかりません。(安全な代わりに、自由はあまりききません。)
部屋は、冷房もちゃんと機能していて、網戸もしっかりしている部屋だったので、蚊帳は不要でしたが、念のため、就寝時には乾電池式の蚊よけマットをつけておきました。
シャワーは透明なお湯が出ましたが、蛇口が「赤が水」で「青がお湯」だったので、到着日に赤蛇口をひねった時には、「お湯出ないのかー?」と焦りましたけど。(^_^;
レストランは、朝食だと、卵焼きやソーセージ等がつくEnglish Full Breakfastが2,100ナイラ。夕食だと、ナイジェリアの定食(エグシスープとご飯とつけあわせ程度)が2,000ナイラくらい。(朝食代が宿泊代に含まれるかどうかは、要確認。)
Ladi氏が「このホテルのレストランは味はおいしい」と言ってましたが、自分は外食の機会があまりなく、食べ比べができなかったので、何とも言えないのが残念。
【4】蚊よけ
日本の蚊よけスプレーやローションは、アフリカの蚊を撃退できるほど、強くありません。
対応できるものを入手する方法としては、「海外製品を個人輸入する」、「トランジットの際に空港内の薬局で買う」、「現地で買う」といった方法がありますが、「現地で買う」のは、「買う前に刺されてしまう」恐れと、「買いに出かけること自体が様々な危険を伴う」恐れがありますので、お勧めしません。
今回、小生はトランジットの空港での購入で対応しました。
アフリカ再訪に備え、往路のフランスのシャルルドゴール空港と、帰路のオランダのスキポール空港について、現地でチェックしたので、情報を掲載しておきます。
・シャルルドゴール空港
2Fターミナル出発ロビー(各航空会社のチェックインカウンターがあるフロア。出国のパスポートコントロールを通る前なので、フランスに入国している状態)にある薬局が、種類豊富で英語も通じるのでオススメです。
小生は、成田から2Eターミナルに到着し、ラゴスへは2Cターミナルから出発でしたが、トランジット(入国せずに)で2Cに行くと、薬局はありません。いったんフランスに入国して、2A・2B・2C・2Dターミナルが交差する所にある薬局(朝は8時か8時30分開店)に行きましたが、スプレーは1種類しかなく、値段も高い上、店員も英語が話せませんでした。(成分についても、わからずに売っている状態です。)
時間的に余裕があるなら、いったん入国して、2Fターミナルの出発ロビーに行くことをお勧めします。
・スキポール空港
D・E・F・G・Hゲートのエリアの薬局が、種類豊富でした。(日本から行った場合、パスポートコントロールの手前です。)
http://www.holland.or.jp/pdf/Schiphol_Airport_City_J_KLM.pdf
なお、10月末(雨季の末期)に行った際、ラゴスで蚊には遭遇しませんでした。
ラゴス近郊に住んでおられる日本人の方に言わせると、これはかなり幸運だそうで、油断禁物とのこと。
渡航前、「1分に1回は蚊を追い払わないといけないのか」くらいに思っていましたが、そういうイメージでの準備の方が間違いないようです。
ちなみに、小生がA型肝炎等の予防接種を受けたクリニックで紹介していた蚊よけの商品名(日本では認可されていない)は、こちら↓。
・Ultrathon (DEET33%、平均有効時間720分)
・Sawyer Controlled Release (DEET22%、平均有効時間234分)
・Deep Woods (DEET23.8%。平均有効時間301分)
【5】英文在職証明書
今回、小生が取得したのは、観光ビザ(シングル)でしたが、英文の在職証明書は、こんな↓簡素なもので通りました。
なお、ビザ申請時に提出する写真は、必ずカラーで。(全体に対する顔の大きさの比率は、特に規定はなく、大きく写っていても良いようですが、念の為に大使館にご確認を。)
【6】Murtala Muhammed International Airport(ラゴス・国際空港)
ラゴスの国際空港に到着すると、あちこちで賄賂を要求されます。
税関を通る前なら、「着いたばかりで、ナイジェリアナイラを持っていない」と断って大丈夫です。両替しようにも、外に出ないと銀行はありませんので、「今はクレジットカードしかない(ドルもユーロも持ってなくて、ATMで引き出すしかないんじゃい!)」と言ってしまえば、それ以上は食い下がって来ません。
出国の際は、チェックインする前に、スーツケースを全開して荷物検査を受けますが、鍵を取り出すのにちょっと時間がかかってしまったら、「ああ、もう良いよ!」といった半ば逆ギレ風な対応により、全く荷物検査を受けずに済みました。笑
もし、全開させられた場合には、職員が何かくすねないか、しっかり見ておいた方が良いです。
出発ロビーは、軽食スタンドくらいしかありません。
また、国内線側のロビーは、近寄らない方が良さそうです。
パスポートコントロールを通れば、タバコ・香水・お酒・民芸品を売っている免税店がありますが、規模は小さく、品数も少ないので、ナイラはできるだけ市街地で使ってしまった方が良いと思われます。
【7】現地の交通手段
空港の到着ロビーに出ても、タクシーが待っているわけではありませんので、よほど現地に慣れていない限りは、現地旅行会社に送迎してもらうのが安心と思われます。(空港でタクシーをつかまえるには、どうしたら良いのか、未確認です。どうしてもタクシーを使いたい場合は、空港職員に聞くしかないかも…。)
また、街中の移動も、流しのタクシーが潤沢に走っているわけではないので、出かけてはみたものの、思うように帰れなくなる可能性があります。
安全のためにも、旅行会社に車とガイドを頼むことを勧めます。
どうしても、タクシーを使いたい場合には、ホテルでタクシーを呼んでもらい、そのタクシーを1日雇う形で料金交渉するのがベターかと…。
市内バス・乗り合いバスもありますが、土地勘もなく、現地語(英語に聞こえない英語)もわからない場合は、使わない方が良いと思います。
オカダというバイクタクシーは、街のいたるところで見かけますが、ラゴスは路面のデコボコも多く、渋滞で車間距離がめちゃめちゃ近いのに、急停車・急発進をするので、慣れない日本人が乗ると怪我をする可能性が高そうです。(ヘルメット着用義務があり、怠ると罰金取られるようです。また、ヘルメットは当然「使いまわし」で、「非衛生的だ」と現地人が嫌がるほどだとか。)
いずれにしても、くれぐれも、帰りの足を確保した上で、おでかけを。
【8】両替
空港に向かえにきたガイドに、「両替したい」と言ったら、「空港はレートが悪いし、危険だから、市街地に行ってからね」と言われました。本当に危ないのか、彼と繋がりのある両替商を使わせたかったのか、定かではありませんが、とりあえず言われた通り、空港での両替は控えました。
夕方の到着だったので、「市街地に着く頃にはビジネスアワーが終わっちゃうけど、どうするつもりなんだろう?」と思っていたら、Eko Hotel & Suites というホテルの敷地内にある民芸品屋で両替することになりました。
「足元見られて、手数料をしこたま取られるんじゃないか」と予想していたのに反し、自分としては、全然納得できる額で両替してもらえました。(150ユーロ → 33,000ナイラ。)
【9】街歩き
外国人自体がほとんどいないので、街の中ではかなり目立つことになります。(悪い人から見たら、「良いカモ」に見えるでしょう。)
ただ、男性を含む3人以上での団体行動で、かつ、一人一人が油断せずに、ちゃんと注意をしていれば、誘拐されたり、強盗にあう可能性は、かなり低く抑えられるのではないかと思いました。(団体であっても、スリや交通事故の可能性はありますので、油断は禁物という感じです。)
現地旅行会社の社長に、「日本の政府は、ラゴスは危ないから行くなと言っている」と言ったら、社長は「そんなのはプロパガンダで、危ないのは特定の地区だけだ」と言ってきましたが、その割には最も安全とされるヴィクトリア島のBar Beachに一人で行っちゃいけないのですから、「特定とはどこよ?」ってツッコミたくなりますが。)
【10】水
スーパーでミネラルウォーターが買えますが、買い物に出ること自体が危険を伴う場合がありますので、短期滞在の場合には、ある程度、日本から持参した方が良いと思います。
日本製のミネラルウォーターなら、ペットボトルもそこそこ強度があるので、衣類等でぐるぐる巻きにしてスーツケースに入れてしまえば大丈夫です。(むしろ、今は客室内への液体の持ち込みが制限されているので、手荷物にはできません。)
なお、宿泊先がレストランのあるホテルなら、割高かもしれませんが、レストランで水を買うこともできるでしょう。
自然を堪能するような地域等、水が信用できない場合には、「水を煮沸するための道具」と「アウトドア(災害)グッズの携帯用浄水器」をご持参の上、煮沸したお水を浄水して飲用にする方法もあります。
【11】食事
・何を食べても、味付けは濃いです。(辛いものが多いようですが、どれも「塩辛い」感じで、うまみはあまりありません。)
・辛くないものとしては、(ジョロフじゃなくて)普通のチャーハン、蒸したおコメ、プランテーン(揚げバナナみたいなもので、正しくはバナナでなくてドドDodoというものらしいです)が安全。
・現地料理として有名なエグシスープですが、宿泊先ホテルのレストランでは、牛、ヤギ、カタツムリの中から好きな具が選べました。
・ステーキやハンバーガーのパテ類は、辛くはないですが、塩味が濃く、カタいです。(肉は噛み応えがあって当たり前なのか?)
・名称不明ですが、ちょっと酸味のある豆のつけあわせがおいしかったです。
【12】停電
停電が頻繁に起きます。
夜の空港で10分間に2度起きた時は、「こんなのアリ?」って感じでした。ほんとに真っ暗な上に、まわりにいるのは、みんな黒人さんですからねぃ…。
ホテルでも、1日に5~6回見舞われましたが、最長でも10分後には復旧していました。
念の為に、100円ショップのもので構いませんので、懐中電灯があると良いかと思われます。
【13】街の風景
ラゴスは、これといった観光地がありませんが、今回訪れた場所を紹介しておきます。
撮影の腕前がヘタッピな上に、走っている車の中からの撮影だったりするので、うまく撮れていませんが、ご容赦を。
・Maiyegun Craft Market (Mayegun Craft Market)
日本以外の国の方が、「Lekki Market」とブログに載せているのをいくつか見かけましたが、ガイドいわく、「Maiyegun Craft Market」という名称とのこと。
ヴィクトリア島から、Ozumba Mbadiw Avenueを約5~6キロくらい東へ進み、通りの名前がLagos-Epe Express Roadに変わったあたりの場所にある、民芸品中心の市場です。適当に値切りながら、ショッピングを楽しめます。
・ブラジル地区
特に正式な名称もへったくれもなさそうなのですが、ラゴス島のGeneral Post Office近くに、奴隷としてブラジルに渡った人たちの子孫が住みついたというエリアに連れて行ってもらいました。
なんとなく、サルバドールな雰囲気がありました。移動中の車内からの撮影なので、全然伝わらないと思いますが…。泣
・Silverbird Galleria
夜も上映している映画館。(といっても、夜は出かけないで下さいね。)
マイケル・ジャクソンの映画の巨大ポスターが出ていました。
ちなみに、画面中央に入った白い波線は、フロントガラスに入ったヒビです。なんでヒビが入ったのかを想像すると、恐ろしいですけど、「It's Lagos」なのでしょう。汗
・Palm Shopping Centre
ヴィクトリア島にあるショッピングセンター。
清潔で、日本のそれと変わりありません。(両替手数料を考えたら、値段も驚くような安さではなく、日本に近いと思っていた方が良さそうです。)
ナイキショップ、フードコート、民族衣装の仕立て屋さんなどもありました。
・スラムの子供たちが、空き地でサッカーをやっていました。
すぐ向こう側にきれいな建物が見えますが、ラゴスはこういった空き地を挟んで、すぐ隣にスラムがあったりするので、困っちゃうんですよね…。
子供たちは、我々のような外国人がいると、ものすごく興味津々に見つめてきます。
手を振ると、キャーキャーはしゃぎながら手を振り返してくるのが、本当にすれてなくて、かわいいです♪この子達は、ちゃんと教育が受けられるのかなぁ…。
by cancha
| 2010-03-08 22:34
| 個人旅行術